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納屋フルリフォーム #14|格子戸の再生と“使い勝手”最適化(欅レール・調整・手入れ)

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受け継いだ建具を“主役”に

近所で譲っていただいた格子戸3枚を、業者さんに設置してもらいました。
新材では出せない経年の艶と抜け感が、秘密基地の雰囲気をぐっと引き上げてくれます。

3枚の格子戸を間仕切りとして設置した室内の完成カット
格子の抜けで光が回り、閉めても重くならない

欅(けやき)を“ガイドレール”に

鴨居や梁の表情を壊さないよう、欅の柱を薄く削りガイド化。堅木なので摩耗に強く、長期の直進性も出やすい納めです。
施工は大工さん。**戸厚に対してわずかな逃げ(数mm)**を取り、季節変動でも渋りにくいクリアランスになっています。

欅柱に掘られたガイド溝
欅をミゾ加工してガイドに
欅柱に掘られたガイド溝のクローズアップ
見た目を損なわず機能を足す

開閉を軽く、静かにする小ワザ

  • 下端のクリアランスを2〜3mm確保 → 砂埃や湿気で渋りにくい
  • 振れ止めに戸端へ極薄フェルトをポイント貼り → ガタつき&戸当たり音を軽減
  • 滑走面のケア:布に少量のワックス/ろうを取り、ガイド面を“うすく”なでる(木部へ直噴しない)
  • 戸当たり位置を明確化 → 開閉の終点で音と衝撃を抑える

※安全メモ:お子さんの指挟み防止にストローク終端の隙間を点検。強い潤滑剤の多用は埃付着の原因になるので避ける。

梁と漆喰壁、格子戸が並ぶ室内全景
梁・漆喰・古建具の素材感が揃い、空間が締まる

お手入れ(最低限で長持ち)

  • 基本は乾拭き。水拭きは最小限
  • 汚れは中性洗剤を薄めた布→乾拭き
  • 仕上げに布へ微量のオイルを取り、木口だけ“しっとり”補修(ベタつかない量)

施主レビュー

  • 見た目:格子の陰影が一日中楽しい
  • 操作感:渋りが出にくく、毎日触れる“道具”として気持ちいい
  • コスパ:譲受+最小加工で、新調造作より表情豊かに

まとめ

#5で描いた“内装の方向性”を、格子戸のディテールで具体化。
手を入れすぎず、必要な機能だけを足す——それが納屋にはちょうど良かった。

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