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受け継いだ建具を“主役”に
近所で譲っていただいた格子戸3枚を、業者さんに設置してもらいました。
新材では出せない経年の艶と抜け感が、秘密基地の雰囲気をぐっと引き上げてくれます。

欅(けやき)を“ガイドレール”に
鴨居や梁の表情を壊さないよう、欅の柱を薄く削りガイド化。堅木なので摩耗に強く、長期の直進性も出やすい納めです。
施工は大工さん。**戸厚に対してわずかな逃げ(数mm)**を取り、季節変動でも渋りにくいクリアランスになっています。


開閉を軽く、静かにする小ワザ
- 下端のクリアランスを2〜3mm確保 → 砂埃や湿気で渋りにくい
- 振れ止めに戸端へ極薄フェルトをポイント貼り → ガタつき&戸当たり音を軽減
- 滑走面のケア:布に少量のワックス/ろうを取り、ガイド面を“うすく”なでる(木部へ直噴しない)
- 戸当たり位置を明確化 → 開閉の終点で音と衝撃を抑える
※安全メモ:お子さんの指挟み防止にストローク終端の隙間を点検。強い潤滑剤の多用は埃付着の原因になるので避ける。

お手入れ(最低限で長持ち)
- 基本は乾拭き。水拭きは最小限
- 汚れは中性洗剤を薄めた布→乾拭き
- 仕上げに布へ微量のオイルを取り、木口だけ“しっとり”補修(ベタつかない量)
施主レビュー
- 見た目:格子の陰影が一日中楽しい
- 操作感:渋りが出にくく、毎日触れる“道具”として気持ちいい
- コスパ:譲受+最小加工で、新調造作より表情豊かに
まとめ
#5で描いた“内装の方向性”を、格子戸のディテールで具体化。
手を入れすぎず、必要な機能だけを足す——それが納屋にはちょうど良かった。