※この記事は、「ステンレス vs 鉄グリドル」の素材比較ではなく、
同じSUS304鉄板の中で「厚み(t3・t9)」によってステーキの仕上がりがどう変わるか に絞って解説しています。
素材の違いを知りたい方は、先にこちらからどうぞ。
👉 【内部リンク:ステンレス vs 鉄比較記事】
庭ステーキは「SUS304鉄板の厚み」で9割決まる
同じ肉、同じ調味料、同じ七輪。
それでも、
- 片方は外カリ中レアで香りが立つステーキ
- もう片方はなんとなくボヤっとした焼き上がり
この差を生んでいるのが、SUS304鉄板の“厚み” です。
WADAI屋が扱っているのは、SUS304のt3(3mm)とt9(9mm)。
どちらもサビに強く、手入れが楽で、庭でガンガン使える素材ですが、ステーキの仕上がりはまったく別物になります。
SUS304の特徴と「薄い板が不利になる理由」
SUS304は、いわゆる“ステンレス”の中でも
- サビに強い
- 匂い残りが少ない
- 洗いやすい
という特性があり、庭での使用には向いています。
ただし、ステーキだけは話が別。
ステーキで重要なのは、
- 温度が一気に下がらないこと
- 表面だけ焦げて中がスカスカにならないこと
- 肉汁を中に閉じ込められること
つまり、「一度上げた温度をどれだけキープできるか」=熱保持力 が勝負です。
この“熱の貯金箱”として効いてくるのが、鉄板の厚み。
厚みで味が変わる|t3 vs t9 の決定的な差
ここからは、WADAI屋で実際に使っている
SUS304 t3(3mm)と t9(9mm) をベースに、ステーキの仕上がりの違いを見ていきます。
t3(3mm)=軽くて速いが、分厚いステーキには不利
メリット
- 立ち上がりがとにかく速い
- 軽くて扱いやすい
- サクッと焼きたいときに便利
- 薄めの肉やソーセージには十分
デメリット(ステーキ目線)
- 肉を乗せた瞬間に温度がガッと落ちる
- 焼き目が甘くなりやすい
- 表面にしっかりした“カリッと感”を出すにはテクニックがいる
👉 薄めの肉や日常使いには最高だけど、「分厚いステーキ専用」としては一歩譲る。
t9(9mm)=“温度が落ちない”ステーキ専用ウェポン
メリット
- 一度温度を上げると、肉を乗せてもほとんど温度が落ちない
- 表面がしっかり“パリッと香ばしく”焼ける
- 中はレア〜ミディアムの火入れが安定する
- 七輪の火力のムラをある程度吸収してくれる
デメリット
- 重い
- 立ち上がりに少し時間がかかる
- 「本気で肉を焼きたい人」向け
👉 分厚いステーキを庭で本気で焼きたいなら、t9一択。
肉が変わるんじゃなくて、鉄板の厚みが肉のポテンシャルを引き出すイメージです。
庭×七輪で使うなら、どっちが最適?
七輪×SUS304=相性はかなり良い
- 七輪は火力が安定しづらい
- 風や炭の置き方で温度が変わりやすい
だからこそ、鉄板側に“熱を蓄える力”があると、焼き上がりが一気に安定します。
庭で分厚いステーキを焼く前提なら:
- 「手軽さより、仕上がり重視」で t9
- 日常の焼き物や薄い肉、時短メインなら t3
この二択で考えると失敗が減ります。
分厚いステーキを失敗しないための実践手順(SUS304版)
厚みを選んだら、あとはシンプルな手順を守るだけです。
- 鉄板をしっかり予熱
- t3:中火〜強火で2〜3分
- t9:中火〜強火で5〜7分
→ 目安は「水滴を落とすと玉になってコロコロ動く」くらい
- 薄く油を引く
- 入れすぎると煙だらけになるので、キッチンペーパーで薄く伸ばすイメージ
- 常温に戻したステーキを乗せる
- 冷蔵庫から出してすぐはNG
- 厚みがあるほど常温時間を長めに
- しばらく触らない
- 焦げが怖くてすぐ動かしたくなるけど、グッと我慢
- t3なら片面1〜1.5分、t9なら1.5〜2分が目安
- 裏返したら火加減を少し落とす
- ここからは“中まで火を入れる時間”
- 七輪の場合は少し炭をずらしてあげると安定します
- 焼き上がったら2〜3分休ませる
- ここをサボると、切った瞬間に肉汁が流れ出ていく
- アルミホイルを軽くかぶせて放置するだけでOK
この流れを一度やれば、「あ、家でもここまで行けるんだ」と感覚が変わります。
用途別:WADAI屋がすすめるSUS304の厚み
ここまで読んで「結局どっち買えばいいの?」と思ったら、シンプルにこう選んでください。
■ SUS304 t3 が向いている人
- 庭でサクッと鉄板焼きを楽しみたい
- 薄めの肉や野菜、ソーセージ、鶏皮などがメイン
- 軽さや取り回しの良さを優先したい
- とりあえず1枚目の鉄板が欲しい
👉 “庭でなんでも焼く” 日常の相棒。
■ SUS304 t9 が向いている人
- 分厚いステーキをとにかく旨く焼きたい
- 外カリ中レアの“店みたいな焼き加減”を出したい
- 七輪×庭で本気の肉遊びをしたい
- 鉄板は重くていいから、性能を優先したい
👉 “庭のメインウェポン”。ステーキを理由に買っていい厚み。
まとめ:ステーキは腕より“厚み選び”でうまくなる
ステーキはテクニックの話をされがちですが、
庭で焼くならもっとシンプルです。
どの鉄板を使うかより、
同じSUS304の中で「どの厚みを選ぶか」。
- 手軽に楽しみたいなら t3
- 分厚いステーキを本気で仕上げたいなら t9
あとは、火を起こして、肉を置いて、待つだけ。
道具のポテンシャルは、厚みがすべて持っていきます。